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自費診療の「費用」と
「リスク」の考え方

お金とリスクの話を、最初に、透明に。それが信頼の出発点だと考えています。自費診療について、できるだけ率直にお伝えします。

読みもの 2026.06.17 文・中沼 寛明(風の環クリニック 院長)

こんにちは。風の環クリニック院長の中沼寛明です。

お金とリスクの話は、医療者の側からは、少し切り出しにくいテーマかもしれません。「これから治療なのに、いきなりお金の話か」と感じる方もいると思います。でも私は、ここを最初に、透明にお話しすることこそ、信頼の出発点だと考えています。救急の現場では、説明より処置が先に立つ場面が多くありました。だからこそ、時間をかけて選べる外来では、まず費用とリスクを並べてお見せしたい。今回は自費診療(自由診療)の「費用」と「リスク」の考え方を、できるだけ率直にお伝えします。

「自費診療」とは何か

日本の医療は、大きく分けて「保険診療」と「自費診療(自由診療)」に分かれます。風邪で受診したときに窓口で支払うのは、かかった医療費の一部です。残りは公的医療保険でまかなわれています。この仕組みのおかげで、私たちは比較的安く必要な医療を受けられます。

一方、風の環クリニックがご案内する自費メニューは、この保険の枠の外にあります。公的医療保険が適用されず、費用は全額がご自身の負担になります。ここが、保険診療とは取り扱いの根本から異なる点です。3割負担の感覚で考えると、金額に驚かれることもあります。

「保険がきかない=怪しい」ということではありません。予防やコンディショニング、つまり「病気になってから治す」より手前の領域は、もともと保険制度が想定していない範囲です。だから自費という形をとる。これが実際のところです。日本では平均寿命と健康寿命の差が、男女ともおおむね10年前後あるとされています(厚生労働省の公表データに基づく一般的な傾向)。その差を少しでも縮めたい、という願いが、予防領域の需要を支えていると考えています。

なぜ、費用がかかるのか

自費診療の費用には、内容によって幅があります。検査の種類、使う物の質、診察にかける時間。これらが積み重なって金額になります。一人ひとりの状態やご希望に合わせて組み立てるため、「誰でも一律いくら」とは言いにくいのが正直なところです。

だからこそ風の環クリニックでは、ご相談の時点で、必要な内容とその費用を事前に、項目ごとにご案内します。何にいくらかかるのか。なぜそれが必要なのか。一つずつ確かめながら進めます。「気づいたら高額になっていた」ということが、決して起きないように。私が外科医だった頃、手術の前には必ず時間をとって説明し、納得していただいてから臨みました。自費診療でも、その姿勢は変えません。納得していただいてから進める——ここは徹底します。

リスクと副作用について

そして、費用以上に大切にお伝えしたいのがリスクです。

どんな医療にも、効果の感じ方には個人差があります。そして、想定されるリスクや副作用が伴うことがあります。自費診療も例外ではありません。風の環クリニックでは、それぞれのメニューについて、想定される主なリスク・副作用を、診察時に医師から必ずご説明します。

ここで一つ、正直にお伝えしておきたいことがあります。世の中には「飲むだけで」「これさえあれば」と語られる成分やサプリメントがあります。けれど、動物実験の段階にとどまるものや、ヒトでの効果がまだ証明されていないものも少なくありません。私はそうしたものを、効果が確かめられたかのようにお勧めすることはしません。分かっていることと、まだ分からないことを、きちんと分けてお話しします。希望と誇張は別物です。良いことばかりを並べず、メリットとデメリットの両方をお伝えしたうえで、ご自身で選んでいただく。それが医療のあるべき形だと考えています。

「断れる」関係でありたい

最後にひとつ。私が何より大切にしたいのは、「合わないと思ったら、断っていい」関係です。

説明を聞いて、「今は必要ない」「自分には合わない」と感じたら、どうぞ遠慮なくそうおっしゃってください。無理にお勧めすることはありません。その場で決めなくても大丈夫です。持ち帰って、ご家族と相談してから返事をいただいても構いません。あなたが急かされずに、納得して選べること。それが何より大切だと思っています。

費用もリスクも包み隠さずお伝えする。そのうえで、一緒に考える。風の環クリニックは、そんなクリニックでありたいと思っています。

受診の前に、確かめておきたいこと

最後に、自費診療を考えるときに役立つ視点を、いくつか挙げておきます。これは風の環に限らず、どこのクリニックを選ぶときにも使える物差しだと思います。

  • 総額が事前に分かるか。「一式」ではなく、何にいくらか、項目で示してもらえるかを確かめましょう。
  • リスクと副作用の説明があるか。良い面だけでなく、起こりうる不調まで聞けたかどうか。
  • 「ヒトでの根拠」を尋ねてみる。動物実験の段階なのか、人で確かめられているのか。遠慮なく質問してよい場面です。
  • その場で決めなくてよいか。持ち帰って考えられる余白があるか。
  • 断ったときの空気。断っても気まずくならない関係かどうかも、大切な情報です。

ここまで、4回にわたってクリニックの考え方をお話ししてきました。これからは、腸内環境や長寿の、より具体的なお話も少しずつお届けしていきます。どうぞお付き合いください。

風の環クリニック 院長 中沼 寛明

ご相談・お問い合わせ

自費診療の具体的な内容・費用・リスクについては、ご相談時に個別に詳しくご案内します。ご不明な点はお気軽にどうぞ。
ご予約:オンライン予約(melmo)/お電話:050-8896-0899/メール:h-nakanuma@medimile.online。診療内容はこちら、料金の考え方はこちらをご覧ください。
※本記事は一般的な情報提供であり、特定の効果を保証するものではありません。サプリメント・成分等に関する記述のうち、ヒトでの有効性が確立していないもの・動物実験段階のものについては、その旨を含めて診察時に個別にご説明します。

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